主な収蔵品

住吉社頭・須磨明石図

すみよししゃとう・すまあかしず

住吉社頭・須磨明石図 6曲1双
狩野山雪筆
紙本著色
各縦138.3 横308.0cm
江戸時代
井伊家伝来資料

右隻は塩焼きや塩汲みの姿が見える須磨と明石の遠景、左隻は摂津住吉大社の近景をあらわしています。ともに名所絵の画題として多く描かれましたが、両者の組み合わせは珍しく、右隻は山水図、左隻は風俗図としての要素が強く、その意味でも珍しい組み合わせといえます。両隻に「山雪」朱文印がありますが、筆致が微妙に異なり、右隻は狩野山雪(かのうさんせつ)(1590~1651)、左隻は山雪の影響を受けた京狩野(きょうがのう)家の絵師の手になると見られます。山雪は、山楽(さんらく)を祖とする京狩野家の第2代。左隻の松に見るような幾何学的で奇矯な形態の画を得意とする一方で、右隻のような恬淡とした作品ものこしています。

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