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“こと”のこと-日本伝統の絃楽器-

開催期間:令和元年/2019年5月10日(金)~6月10日(月)

展示室前タペストリー奈良時代、中国や朝鮮半島を通じて、さまざまな大陸の音楽と舞が日本に伝わりました。この大陸から伝わった楽舞(がくぶ)と日本に古くからある楽舞とを総合したものが、奈良時代の雅楽です。これが今現在行われている雅楽の原型にあたります。

そして、大陸で用いられていた楽器もまた、音楽とともに日本にもたらされました。雅楽で使用する絃楽器、箏(そう)、琵琶(びわ)、和琴(わごん)の内、箏と琵琶は、この時伝来した大陸の絃楽器が日本で改変されたものです。対して和琴は、倭琴(やまとごと)とも言い、弥生時代以来の日本の伝統的な絃楽器の系譜を引いています。箏と和琴はどちらも細長い胴の上に複数の絃を張る構造で、箏は13絃、和琴は6絃。琵琶は茄子型の胴と後ろに屈曲した頸(くび)を持つ4絃の楽器です。

はじめ雅楽で演奏されていた箏と琵琶ですが、琵琶はすでに平安時代から、箏は室町時代末期から、雅楽ではない曲の演奏も行われるようになりました。ここからさまざまな流派が生まれ、雅楽で使用するものとは異なる種類の箏と琵琶が誕生しました。

また、琴(きん)も奈良時代に大陸から伝来した楽器で、別名を七絃琴(しちげんきん)と言い、箏や和琴と同じように細長い胴の上に絃を張る楽器です。雅楽では用いず、主に独奏楽器として使用されたものの次第に廃(すたれ)、鎌倉時代に中絶し、江戸時代になってから再び演奏されるようになったという経緯を持ちます。

これらの絃楽器は、古くは「こと」と総称されていました。平安時代に著された『源氏物語』や『枕草子』には「和琴」、「箏のこと」、「琴のこと」、「琵琶のこと」と記されています。かつて「こと」と呼ばれたこれらの楽器は、奈良時代、和琴は古く弥生時代から現在に至るまで演奏され続けてきました。和琴、箏、琴、琵琶は、非常に長い歴史を持つ日本伝統の絃楽器なのです。

本展では、彦根藩主である井伊家に伝来した楽器の中から、これら日本伝統の絃楽器を展示して、その構造や特徴、種類などについて紹介します。井伊家伝来楽器は、主に井伊家12代当主の直亮(なおあき、1794~1850)が雅楽器を中心に収集した、日本有数のコレクションです。それぞれの大きさや形などを見比べながら、ぜひ日本伝統の絃楽器に親しんで下さい。

 

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名称
“こと”のこと-日本伝統の絃楽器-
会期
令和元年/2019年5月10日(金)~6月10日(月)
休館日
会期中無休
開館時間
午前8時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入場料
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展示作品リスト


主な展示作品

A558(箏 松井佐吉作)
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