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テーマ展「煎茶 -文雅清遊のいとなみ-」

開催期間:平成29年5月19日(金)~6月20日(火)

煎茶(せんちゃ)は、現代人がよく飲む茶の一つであり、日常生活の中で、大変親しみ深い存在です。元来は、その名の通り、茶葉を煮出して作る煎(せん)じ茶(ちゃ)でしたが、長い歴史の中で、製造と飲用の方法に工夫が加えられ、茶葉に湯を投じて作る現在の方法が主流となりました。

そもそも煎茶は、江戸時代初期に、中国・明から来日し、日本の黄檗宗(おうばくしゅう)を開いた隠元隆琦(いんげんりゅうき)(1592~1673)によって伝えられたとされています。その後、売茶翁(ばいさおう)(1675~1763)をはじめとする黄檗僧によって広められました。

その広まりの中で、煎茶を入れてふるまうという行為は、千利休をはじめとする茶人たちが大成した、抹茶をふるまう茶の湯の影響を受け、一層の洗練をみることとなります。そして、江戸時代中頃には「煎茶道」が成立し、以後、日本の伝統的な芸道の一つとなりました。

日本にもたらされた当初、煎茶は、中国の最先端の文化として、憧れをもって受け入れられたのでしょう。世俗を離れて詩を詠み、書画を制作し、文雅な遊びを楽しむことを理想とした文人達を中心に、大いに流行することとなりました。その流行は大名家にも及び、彦根藩井伊家12代直亮(なおあき)(1794~1850)や13代直弼(なおすけ)(1815~60)も、煎茶を嗜んだことが知られています。特に直亮は、彦根の槻御殿(けやきごてん)内に煎茶室を造営したことでも知られます。

煎茶においては、茶の湯同様、その味を楽しむだけでなく、道具の形態の美しさや、取り合わせの妙を愛でるということも重要視されました。一方で、茶の湯とは異なる自由な作法や道具立てに、煎茶ならではの特色があります。煎茶道具は、茶の湯と比較すると全体に小ぶりで、種類も独自のものが多く見られます。中で火を起こす涼炉(りょうろ)、湯を沸かす湯瓶(とうびん)、茶葉に湯を注いで茶を淹れる急須(きゅうす)、茶葉を入れておく茶心壺(ちゃしんこ)、清浄な水を入れる水注(すいちゅう)、使った水を流し入れる建水(けんすい)、炭を入れる烏府(うふ)、これらを収納する器局(ききょく)や茶碗を載せる盆なども用意されました。

本展では、井伊家伝来品を中心に、彦根の旧家に伝来した急須や煎茶碗、水注など、煎茶道具の優品を紹介し、併せて、煎茶席の飾りにふさわしい文雅な趣のある書画や文房具などを展示します。

ギャラリートークの開催

 

【主な展示作品】

▼青湾茶話(せいわんちゃわ) 大枝流芳(おおえだりゅうほう)作 当館蔵

▼染付祥瑞(しょんずい)写花文煎茶碗  当館蔵

▼楽焼急須 井伊直弼作 当館蔵

▼唐銅饕餮文鼎(からかねとうてつもんかなえ) 当館蔵

▼湖東焼 染付山水図水注(そめつけさんすいずすいちゅう) 個人蔵

名称
テーマ展「煎茶 -文雅清遊のいとなみ-」
会期
平成29年5月19日(金)~6月20日(火)
休館日
会期中無休
開館時間
午前8時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入場料
一般/500円
小・中学生/250円
※団体30名様以上は割引金額となります。
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主な展示作品

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