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殿様の本棚-それぞれの教養と趣味-

開催期間:令和元年/2019年9月27日(金)~10月22日(火・祝)

テーマ展「殿様の本棚」表門看板 縮小(R01) 彦根藩主井伊家に伝来した書物(典籍)は、現在彦根城博物館に収められており、その数は約6千件に及びます。現存する典籍を通覧すると、藩校の蔵書もごく一部含まれますが、大部分が井伊家当主とその一族の蔵書とみられます。
これら典籍は、江戸時代前期に遡るものは少なく、確認できたとしても後の時代に入手したものであるなど、江戸時代中後期の収集にかかるものが多くを占め、満遍なく残っているわけではありません。江戸時代には火事が多く、特に屋敷が密集して類焼しやすい江戸の藩邸に収蔵していた典籍は、焼失してしまったものも少なくないと考えられます。
誰の蔵書かを明らかにする手がかりの一つに、蔵書印があります。ある人の蔵書を譲り受け、あるいは古書を買い入れるなどした場合、新たに蔵書印が捺されることにより、ひとつの典籍に複数の蔵書印が確認されることもあります。蔵書印の主が判明しないものもありますが、現時点でその主が明らかになった蔵書印をもとに確認した典籍の数は、12代の直亮(なおあき)(1794-1850)のものが群を抜いて多く、続いて11代直中(なおなか)(1766-1831)、13代直弼(なおすけ)(1815-1860)の順です。蔵書印のほかにも、表紙の外題の筆跡や、中に書かれた識語で蔵書と分かる場合もあります。
井伊家伝来の典籍の特色のひとつに、写本の多さが上げられます。江戸時代中期以降、特に江戸時代後期は出版文化が大いに花開いた時代で、多くの典籍が版本という形で出版され、庶民に至るまで読書を楽しむようになりましたが、写本も依然として作り続けられました。伝来典籍の中には、出版されていない典籍の写しや、借りた典籍を家臣に写させたもの、あるいは当主自らが書写したものなど、多様な写本が含まれています。豊富な蔵書が確認できる直中、直亮、直弼の蔵書を繙くと、井伊家当主として、あるいは武家の教養として読むべきものも含まれますが、その多くは、教養の範囲を超えた各人の関心や趣味に関わるものです。例えば、馬術や弓術、和歌、茶の湯、雅楽、囲碁将棋等々、その対象は様々です。そして写本の場合、その装幀にもそれぞれの嗜好が反映されています。本展は、これら3人の当主の蔵書を通じて、それぞれの個性を浮き彫りにしようとするものです。併せて、その蔵書の入手法や入手時期等にも注目することにより、当時の典籍の受容の様子も垣間見ます。

▼射法指南和歌集註解(しゃほうしなんわかしゅうちゅうかい)1冊
【井伊直中蔵書】
万治4年(1661年)成立 江戸時代中後期 写
当館蔵(井伊家伝来典籍)
04-01
04-02

 

▼万葉新採百首解 (まんようしんさいひゃくしゅかい)2冊
【井伊直中蔵書】賀茂真淵 著     江戸時代中期 成立
井伊直中 写     天明2年(1782年) 写
当館蔵(井伊家伝来典籍)

08-01

08-02

▼頓悟詩伝(とんごしでん)  6冊  【井伊直亮蔵書】
千葉玄之 著 天明4年(1784年) 刊
当館蔵(井伊家伝来典籍)

13-01

13-02

 

▼名器寄(めいきよせ)3冊  【井伊直亮蔵書】
江戸時代後期 写
当館蔵(井伊家伝来典籍)

30

 

▼ハルマ和解(わげ)(江戸ハルマ) 13冊  【井伊直亮蔵書】
江戸時代後期 写
当館蔵(井伊家伝来典籍)

32-0132-02

 

▼伊勢物語(いせものがたり)1冊  【井伊直弼蔵書】
井伊直弼 写  江戸時代後期 写
当館蔵(彦根藩井伊家文書)

41

 

▼南坊録抜書(なんぼうろくぬきがき)1冊  【井伊直弼蔵書】
井伊直弼 写  江戸時代後期 写
当館蔵(彦根藩井伊家文書)

45-0145-02

 

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名称
殿様の本棚-それぞれの教養と趣味-
会期
令和元年/2019年9月27日(金)~10月22日(火・祝)
休館日
会期中無休
開館時間
午前8時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入場料
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