展覧会

表千家同門会 全国大会開催記念
大名と茶の湯 ―井伊家伝来茶道具名品選―

開催期間:令和7年/2025年5月16日(金)~6月17日(火)

江戸時代、茶の湯は多くの人々に親しまれ、とりわけ武家においては、儀礼や交流の場で欠かすことのできないたしなみとして重んじられました。彦根藩井伊家においても、歴代当主が茶の湯をたしなみ、譜代大名筆頭の家格にふさわしい茶道具が多く収集されました。井伊家伝来品の多くは災害などにより失われたものの、現在当館が所蔵する伝来茶道具は900件以上にのぼります。
歴代当主の茶の湯との関わりをひもとくと、幕府が大名・旗本各家の略歴をまとめた「寛政重修諸家譜(かんせいちょうしゅうしょかふ)」の井伊家歴代の項に、将軍家との間で茶道具の拝領と献上が記録されていること、また、彦根藩士の各家の歴史をまとめた「侍中由緒帳(さむらいじゅうゆいしょちょう)」などの記録類に、井伊家当主とその家臣との間で同様の遣り取りが行われていたことが記されています。これらの記録から、茶道具が、主従の関係を繋ぐ贈答品として重要な意味を持っていたことが理解されます。また、特に江戸時代後期の当主である12代直亮(なおあき)(1794~1850)と13代直弼(なおすけ)(1815~60)については、好みの道具や自筆の茶書などが伝えられており、茶の湯に積極的に取り組んでいた様子を具体的にうかがい知ることができます。
本展は、表千家同門会の第85回全国大会(令和7年5月23日~24日)が、彦根市との共催で開催されることを記念して開催するものです。井伊家2代直孝(なおたか)が徳川家康から拝領した名物茶入をはじめとする茶道具の名品や、12代直亮の収集品、13代直弼自筆の茶書など、井伊家伝来の茶道具の名品をエピソードと共に紹介し、井伊家の茶の湯の歴史をひもときます。

*本展の会期中、当館展示室1において、テーマ展「湖東焼賞玩(しょうがん)―蒐集(しゅうしゅう)と研究の軌跡―」を開催しています。

 

【主な展示資料】

▼月次茶器(つきなみちゃき)  12合
高5.0~7.5cm 胴径5.5~9.2cm
個人蔵

 

 

 

 

 

 

 

 

◀竹柳に柳蒔絵黒漆塗大棗(月次茶器のうち 正月)

名称
表千家同門会 全国大会開催記念
大名と茶の湯 ―井伊家伝来茶道具名品選―
会期
令和7年/2025年5月16日(金)~6月17日(火)
休館日
会期中無休
開館時間
午前8時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入場料
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展示作品リスト



主な展示作品

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