展覧会

松居石材商店の歴史

開催期間:令和4年/2022年9月8日(木)~10月4日(火)

 松居石材商店は、現在も彦根市元町で営業する石材店です。江戸時代、初代松居孫兵衛(まついまごべえ)が北小松(現大津市北部)から彦根に移り、文政12年(1829)に彦根城下で創業したのが始まりであると伝わります。
 松居石材商店は、その名のとおり、墓、燈籠(とうろう)、鳥居、石碑などの製作や販売を行っていました。明治43年(1910)に彦根に建立された井伊直弼銅像の台座や、多賀大社の昭和の大造営といった、大きく注目される仕事にも数多く携わっていました。また、同店3代目の松居六三郎(まついろくさぶろう、1866-1936)は、自作の石造品を博覧会などに出品していました。明治36年に開催された第5回内国勧業博覧会に出品した石造の釣燈籠はとりわけ高い技術で作られたものです。
 石材業では土木技術があわせて必要になりますが、3代目の松居六三郎のときには、石屋の範疇を超えて、本格的な土木工事にも取り組んでいました。その代表例は、滋賀県から請け負い、大正8年(1919)から同13年にかけて施工した佐和山隧道(さわやまずいどう)や、大正13年から昭和2年(1927)にかけて施工した賤ヶ嶽隧道(しずがたけずいどう)などのトンネル工事です。特に佐和山隧道は地元からの要望に応え住民の利便を高めるもので、軟らかい地質を掘鑿する難工事を乗り越えて完成させたものでした。これらのトンネル建設は地域の近代化の一つですが、同店はその工事を実際に担っていたのです。
 3代目の松居六三郎は、家業以外の面でも、明治末から大正にかけて彦根町会議員を務め、地域のために尽力していました。これには地域住民一同から感謝状が出されており、衆望を集めていたことが窺えます。
 松居氏は、石材業では商売を大きくし店を隆盛させ、また、地域の利便の向上に努め衆望も得ていたのであり、地域の名望家であったと言えます。本展では、近代彦根で活躍した松居石材商店の活動を、伝来する古文書や古写真、石造品を通して紹介します。

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【主な展示資料】

▼井伊直弼公供養塔文字原稿
縦157.5㎝ 横23.4㎝
個人蔵

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼石造釣燈籠
縦21.7㎝ 横16.5㎝ 明治36年(1903)頃
個人蔵

 

 

 

 

 

 

 

▼賤ヶ嶽隧道西口題額原稿
縦77.0㎝ 横240.7㎝ 大正~昭和時代
個人蔵

 

▼佐和山隧道古写真
縦15.6㎝ 横11.0㎝ 大正~昭和時代
個人蔵

 

 

 

 

 

 

 

 

▼感謝状(区長・町会議員として町及び大字のために尽力したことに対して)
縦36.3㎝ 横49.6㎝ 昭和6年(1931年)1月
個人蔵

 

名称
松居石材商店の歴史
会期
令和4年/2022年9月8日(木)~10月4日(火)
休館日
会期中無休
開館時間
午前8時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入場料
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展示作品リスト


主な展示作品

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