展覧会

子どもをめぐる美術―祈りから遊びまで―

開催期間:令和3年/2021年1月1日(金・祝)~2月2日(火)

 


日本の美術工芸品には、子どもにまつわる作品が数多くあります。その作例は、絵画、彫刻、陶磁器、染織など、あらゆるジャンルにおよびます。
そもそも日本においては、15歳前後が子どもと大人の境目とされていました。これは江戸時代においては、女子ならばお歯黒をつけ始めるとされる年齢であり、男子ならば月代(さかやき)を剃る年齢にあたります。現在のように医療が発達していなかった江戸時代以前には、成人を迎える以前に、特に幼くして亡くなる子どもが少なくありませんでした。そのため、生後はじめて氏神に参詣する宮参りや、最初に迎える上巳(じょうし)の節句や端午の節句を祝う初節句、3歳頃に幼児の間は剃っていた髪をのばし始める髪置(かみおき)、5歳を迎えた男子がはじめて袴を着ける袴着(はかまぎ)、7歳になった女子がはじめて大人と同じ帯を結ぶようになる帯解(おびとき)などの、子の健やかな成長を祈るさまざまな儀礼が行われ、これらにあわせて、雛人形や五月人形などの道具が調えられました。
このような儀礼に関わる道具だけでなく、遊びの道具、手習いのための書籍といった、子どもの遊びや学びに関わる作例もまた、子どもをめぐる営みの中で作られたものといえます。加えて、芸能において子役が用いた装束なども、子どもに関わる作例のひとつです。
一方、子どもを主題とする作品に目を向けると、唐子(からこ)と呼ばれる、唐服(とうふく)をまとって「唐子髷(まげ)」を結った子どもを表わした作品が多く見られます。中国の高士や仙人などに仕える姿で描かれるほか、数多くの唐子を表わすことで、そこに子孫繁栄という吉祥の意味が込められました。また、古来、日本では、子どもは神に近い聖なる存在ととらえられていました。永遠の若さを保つ少年を表わした能面の童子や童形(どうぎょう)の祖師像などに、神聖な存在としての子どもの表現を見ることができます。
本展では、これら子どもをめぐるさまざまな作例を展示し、その多様さとともに、子をめぐる営みやそこに込められた人びとの想いを紹介します。

 

【主な展示資料

▼天児(あまがつ)および白絵箱(しろえのはこ)
江戸時代後期

 

 

 

 

 

 

 

 

▼布袋図(ほていず)徳川家綱(とくがわいえつな)筆
江戸時代、慶安2年(1649) 重要文化財

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼能面(のうめん)童子(どうじ)児玉満昌(こだまみつまさ)作
江戸時代中期

 

 

 

 

 

 

 

 

▼唐子遊図(からこあそびず) 部分 狩野中信(かのうなかのぶ)筆
江戸時代後期 個人蔵

 

 

 

 

 

 

 

◆展示解説◆
と き:1月9日(土)午後2時~(受付は午後1時30分~)*40分程度
ところ:彦根城博物館 講堂
定 員:35名(当日先着順)
費 用:無料 *展示室の入室には観覧料が必要です。
担 当:茨木 恵美(当館学芸員)

名称
子どもをめぐる美術―祈りから遊びまで―
会期
令和3年/2021年1月1日(金・祝)~2月2日(火)
休館日
会期中無休
開館時間
午前8時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入場料
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展示作品リスト


主な展示作品

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