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シリーズ直弼のこころ
「井伊直弼のことば
 ―手紙にあらわれた人柄―」

開催期間:平成27年/2015年7月10日(金)~8月18日(火)

本年は、井伊直弼(いいなおすけ)が誕生してから200年の節目の年にあたります。当館では、これを機に直弼のさまざまな側面を取り上げる「シリーズ直弼のこころ」と題した一連の展示を企画しています。本展示は、その第1弾として開催する展示です。
【井伊直弼のことば】展示室前タペストリー出力用文化(ぶんか)12年(1815)、井伊直弼は、彦根藩井伊家11代当主直中(なおなか)の14男として誕生しました。彦根城下の埋木舎(うもれぎのや)で青年時代を送ったのち、世継ぎから彦根藩主、そして江戸幕府の大老へと、直弼の立場は大きく変化していきます。その過程で直弼は数々の手紙を認(したた)め、印象的なことばを残しています。本展示は、直弼が残したことばに注目するものです。
直弼が政治の表舞台に立ったのは、江戸幕府の支配が揺らいでいた時期です。当時の幕府は、開国を求める欧米諸国への対応や、将軍継嗣(けいし)をめぐる意見の対立など、国の内外に政治的な問題を抱えていました。本展示で紹介する直弼の手紙のうち、幕政について述べたものには、将軍・幕府を中心とする体制のもとに人々の心を一致させたうえで、海外勢力に臨むという考えがよく表れています。この考えに基づき、直弼は幕政に関与していくことになります。
また、名門井伊家を背負う立場から記した手紙も多数にのぼります。突如井伊家を継ぐことになったにもかかわらず、直弼の家への思いは並々ならぬものがありました。直弼は、井伊家は幕府から京都守護を委任された家だと認識しており、世継ぎ時代にはこの家格を傷つ けるとして12代当主直亮の藩政を批判していました。そして直弼は直亮(なおあき)を批判しつつ、藩政への意識を高めていきました。直弼は、世継ぎとなった直後から精一杯勤めを果たそうとする姿勢を見せ、家督を継ぐ際には「仁政(じんせい)」(思いやりある政治)への意思を表明しています。
さらには、直弼は人間味あふれる手紙もつづっています。自身の性格に言及したものや、娘の弥千代(やちよ)の育て方を気にかけたもの、慣れない江戸暮らしに戸惑いをみせているものなど、そこには実にさまざまな内容が含まれています。これらの手紙からは、政治的な局面で見せるものとは違った直弼の表情をうかがうことができます。
当館所蔵の重要文化財「彦根藩井伊家文書(ひこねはんいいけもんじょ)」には、直弼の手紙が数多く残されています。本展示では、このなかから直弼の考えをよく表していることばを取り上げ、ひとつひとつのことばを手がかりとして、直弼の人柄に迫ります。

 

 

 

 

名称
シリーズ直弼のこころ
「井伊直弼のことば
 ―手紙にあらわれた人柄―」
会期
平成27年/2015年7月10日(金)~8月18日(火)
休館日
会期中無休
開館時間
午前8時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入場料
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 ―手紙にあらわれた人柄―」