彦根市では、平成20年から22年にかけて、「井伊直弼と開国百五十年祭」を開催しました。彦根城博物館では、これにあわせて、井伊直弼の生涯と事績を楽しみながら学ぶ教材として平成21年度に「直弼かるた」を作成しました。
作画は山田千恵氏によります。
赤備え 紅糸おどしの 晴れすがた
一期一会 今日の出会いを 大切に
埋もれ木の こころで学ぶ 文武の道
江戸湾の 守り固める 彦根藩
幼い日 別れた母を 思い出す
開国の 条約結ぶ 五ヵ国と
きらきらと 輝く鞍を 頂戴す
黒船に 日本じゅうが 大さわぎ
槻御殿 父と暮らした 少年の日
湖東焼 色あざやかな 品ぞろえ
桜田の 江戸城のぞむ 上屋敷
将軍を 守り支える 井伊の家
筋道を 通した決断 悲劇うむ
清凉寺 禅の修行に 通います
側近く 直弼ささえた 家臣たち
多賀杓子 お菓子の器に つくりかえ
茶の疑問 質問状で 尋ねます
使い分け 2つのサイン 考えた
天光室 茶会をひらき お出迎え
永遠の愛 姫を迎えて 幸せに
直弼の お墓を守る 謙道さん
にっこりと ほほえむ顔の 愛おしさ
抜いた刃の 傷が激闘 物語る
熱心に 開国のこと 意見して
能狂言 自分でつくる 楽しみも
春の雪 節句の祝いに むかう道
彦根城 藩主の重み かみしめる
武士の道 刀に宿る そのこころ
平和な日 ながく続けと 願いこめ
誇りある 彦根藩の 若殿に
愛娘 弥千代が嫁ぐ 親ごころ
密勅が 招く政治の 大混乱
村々を まわって気づかう 民のこと
めぐりあう 師から学んで 成長す
もくもくと 書物を読んで 勉強す
柳の木 なびくすがたに こころよせ
ゆれうごく 政治の中で 大老に
横浜で 世界見守る 直弼像
楽焼を 習ってつくる 茶の道具
凛とした 決意をしめす そのすがた
留守守る 彦根のひとに 手紙かく
練習を つんで極める 居合術
老中と 国の政治を 相談す
和歌を詠み 思いのほどを うちあける