わがやどまきえすずりばこ
我宿蒔絵硯箱 1合 |
重要文化財 |
縦22.3 横23.2 高5.3cm |
室町時代 |
井伊家伝来資料 |
四隅が入隅となった被蓋づくり。蓋と身の口縁には錫の覆輪をめぐらしています。蓋の甲には、籬の内から大きく咲き誇る菊と蝶、水辺に憩う鴛鴦(おしどり)の番(つがい)を描き、水際の岩に見える「我」「乃」の2つの葦手文字から、「我宿の」を含む和歌に因んだ意匠と考えられています。箱内には、硯と水滴を据え、懸子(かけご)に菊の折枝を描いています。寛永9年(1632)に死去した2代将軍徳川秀忠の遺品として、3代将軍家光より2代直孝(なおたか)が拝領しました。