しゅうるしぬりこんいとおどしおけがわにまいどうぐそく
朱漆塗紺糸威桶側二枚胴具足 1領 |
滋賀県指定有形文化財 |
胴高40.7cm |
桃山時代 |
井伊家伝来資料 |
初代井伊直政(なおまさ)所用と伝える具足。古文書の記載から見ると、2代井伊直孝(なおたか)所用の可能性もあります。江戸時代は黒糸威(おどし)でした。波形の鉄板札(てついたざね)を横に矧(は)ぎ合わせて綴じ、右脇腹で引き合わせる2枚胴、草摺(くさずり)は7間5段に分けて動きやすく工夫を施こします。兜は5枚の鉄板を矧ぎ合わせた頭形(ずなり)で、立物(たてもの)は金箔押の天衝脇立(てんつきわきだて)。藩士は小振りの前立(まえだて)とし、藩主のみが大型の脇立を装着しました。金色に輝く天衝は、自己の高揚をはかり、武勇を誇示するものでもありました。