とくがわいえやすじひつしょじょう いいなおまさあて
徳川家康自筆書状 井伊直政宛 1通 |
滋賀県指定有形文化財 |
縦15.8 横97.6cm |
桃山時代 天正11年(1583)1月12日 |
木俣清左衛門家文書 |
徳川家康が井伊直政(なおまさ)へ宛てた自筆書状。天正10年(1582)の本能寺の変後、家康は先に滅んだ武田氏の旧領である甲斐・信濃の掌握に乗り出しました。このとき家康は、配下に入った武田旧臣をまとめて井伊直政付とし、直政を侍大将とする軍団を創りました。本状は、家康が信濃へ出兵するにあたり、井伊直政隊のうち1部隊を高遠口へ出すように命じた書状です。井伊隊の初陣を示す貴重な1通です。兵士のまとめ役には木俣守勝(きまたもりかつ)か誰かを遣わすようにと伝えます。家康は、守勝が武田旧臣らを統率できると見込んで井伊直政隊の隊長としたのでしょう。