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さざなみふろ
姥口状の口縁に、前欠を深く切り込みます。胴部には、前欠の左右に、山形に連なる波文様と井伊直弼(なおすけ)自作の和歌「おきわたる風さへ見えてさゝなみの寄せくる浦そ涼しかりける」が花押とともに鋳出されています。直弼自筆の下絵も伝来し、好みの道具として制作された経緯がうかがえます。関東大震災に罹災し、肌が荒れているのが惜しまれます。