かつゆうしじこ(るそんつぼ)
褐釉四耳壺(呂宋壺) 1口 |
高38.5 口径11.7cm |
中国・明時代 |
井伊家伝来資料 |
肩に四つ耳を取り付け、頸部の周囲に二重筋を彫ります。下3分の1ほどは茶褐色の素地を残し、褐色と黒色の入り交じる釉薬を薄く重ねてかけています。底部に永井直勝(ながいなおかつ)(1563~1625)や毛利秀元(もうりひでもと)(1579~1650)らの花押があり、伝来をうかがうことができます。この種の壺は、明時代に中国南部で制作された日用品と考えられ、日本輸出の経路にあたるフィリピン・ルソン島の名をとって「呂宋壺」と呼ばれました。日本将来後は茶壺として利用されて珍重されました。