しきず
四季図 4幅 |
絹本著色 |
各縦83.9 横51.0cm |
中国・明時代 |
井伊家伝来資料 |
四季と故事とを組み合わせた4幅対。春は晋の謝安石(しゃあんせき)が東山(とうざん)に隠棲して伎女を伴って山水を楽しんだ「謝安東山」、夏は宋の周茂叔(しゅうもしゅく)が蓮を愛した「周茂叔愛蓮(あいれん)」、秋は東晋の陶淵明(とうえんめい)が官を辞して故郷に帰った「陶淵明帰去来(ききょらい)」、冬は晋の王子猷(おうしゆう)が親友の戴逵(たいき)を訪ねて門前で引き返した「子猷訪逵(しゆうほうたい)」が画題です。古様を踏襲した明時代初期の作と考えられ、丁寧な筆致で描かれています。宋代の李竜眠(りりゅうみん)筆として伝えられてきたもので、将軍徳川秀忠(ひでただ)の信任を得ていた2代井伊直孝(なおたか)が、秀忠の死去にあたって遺品として拝領しました。箱書の書体は遠州様(えんしゅうよう)。