わかんろうえいしゅう
和漢朗詠集 2巻 |
近衛基熈ほか筆 |
紙本墨書 |
縦32.9cm |
江戸時代 天和2年(1682) |
井伊家伝来資料 |
和漢朗詠集は、平安時代に公家の間で口ずさまれた漢詩および和歌の選集。藤原公任(ふじわらのきんとう)撰。本作は、左大臣近衛基熈(このえもとひろ)(1648~1722)以下、江戸時代前期の公家衆30人の寄合(よりあい)による写本。内曇(うちぐもり)の料紙にほぼ2~3紙を分担書写しています。当時壮年期の有力公家が動員されており、官職から考えると、天和2年(1682)の制作と推定できます。上巻の巻頭を飾る近衛基熈は、「寛永の三筆」に数えられる近衛信尹(のぶただ)・信尋(のぶひろ)の書風に影響を受けた、和様の柔和な筆致。