くろろいろぬりさやだいしょうこしらえ・ちいさがたなこしらえ
黒蝋色塗鞘大小拵・小さ刀拵 1口 |
総長(大)100.0 (小)75.3 (小さ刀)77.4cm |
江戸時代 |
井伊家伝来資料 |
13代井伊直弼(なおすけ)所用の正式(しょうしき)大小拵と小さ刀拵の形式の中脇指(ちゅうわきざし)拵。正式拵とは、江戸城登城の際などに用いる拵。その形式は、正保年間(1644~48)に整ったと言い、黒漆塗鞘(さや)で大は切鐺(きりこじり)、小は丸鐺、柄(つか)は白鮫皮を巻き、黒糸の柄巻、金具は赤銅(しゃくどう)磨地(みがきじ)の丸鐔(まるつば)または魚子地(ななこじ)定紋(じょうもん)散(ちらし)鐔(つば)、縁(ふち)や三所物(みところもの)は赤銅魚子地に定紋を施したものを用いました。鐔と小柄(こづか)には「大岡政次(花押)」の刻銘があり、金具はすべて同工の制作とみられます。政次は、江戸時代後期に活躍した江戸住の彫金師で、のちに尾張徳川家の抱工となりました。