くろうるしぬりあおいもんきくまきえくら・どうあぶみ
黒漆塗葵紋菊蒔絵鞍・同鐙 1組 |
前輪高20.6 後輪高18.9cm |
江戸時代 寛文2年(1662) |
井伊家伝来資料 |
前輪(まえわ)と後輪(しずわ)、鐙に大輪の菊を、両輪中央に葵紋を金と銀の高蒔絵で表した華やかな鞍。不老長寿の象徴とされる菊は、武運長久を祈って武具や馬具の意匠とされることが少なくありませんでした。寛政9年(1797)、将軍家世子徳川家慶(いえよし)(のちの12代将軍)の元服式で加冠役をつとめた11代井伊直中(なおなか)が祝儀の品を献上、その返礼として馬とともに拝領した馬具一式のうち。制作者は、幕府御用鞍打師辻山城守政也(つじやましろのかみまさや)。